不審な名前で出ています

【Ingressも今年で11年目】


 位置情報ベースのゲームIngressをはじめてから、
 早くも11年目を迎えることになりました。
 (Ingress自体は14年ぐらい続いています)。
 振り返ってみると、10周年の記念すべき年も
 特別な自主イベントは開催せず、静かに過ごしてしまいました。
 そして、今年めでたく開設30周年という
 大きな節目を迎えることになるこのサイトについても、
 実は特別なことを企画している訳ではありません。
 ただ、このIngressについて、最近、
 とても興味深い出来事を思い出したので、
 この機会に少しだけ、みなさんと共有させて
 いただきたいと思います。

【位置ゲームがマイナーだった頃】


 社会現象となったポケモンGOがリリースされる数年前、
 位置情報を活用したゲームは、かなりマイナーな存在でした。
 当然のことながら、後にポケモンGOの開発基盤となった
 Ingressも同様で、
 それをプレイするためにスマートフォンを
 手に持って街中を歩き回る珍しい光景に、
 警察官が不審に思って職務質問をする、
 というちょっと困った出来事が
 あちこちで頻繁に発生していました。

【悪役面で悪かったね!】


 その中でも特に印象に残っている出来事があります。
 体格がよくて一見ヤクザのような風貌の一般市民の方が、
 交通ルールを完璧に守って
 真面目にゲームを楽しんでいただけなのに、
 警察官に呼び止められて長々と職務質問を受けたのです。
 そのすぐ近くを、爆音を轟かせながら暴走族の集団が
 通り過ぎていったにもかかわらず、
 警察官はそれを完全に無視して、
 この善良な市民への説教を続けていました。
 そして数分が経過し、ようやく気が済んだのか、
 彼をその場に残したまま、
 今さらになって暴走族を追いかけていったのです。
 「見た目が悪役みたいで申し訳ありませんでした!」
 この出来事に、彼は心底怒り心頭に達していたそうです。

【地域パトロールへ】


 このような出来事が度重なると、
 ゲームを楽しむ人々の意識にも変化が表れ始めました。
 「それならいっそのこと、不審者と思われるのを逆手にとって、
 地域の安全を見守る
 パトロール活動を始めてやろうじゃないか!」
 という発想から、自主的にパトロール用のゼッケンを着用して
 地域の見回り活動を開始する人々が現れたそうです。
 純粋にIngressを楽しみたい
 という気持ちから始まった活動ですが、
 このゲーマーたちの高い意識と行動力には本当に驚かされます。
 さらに興味深いことに、このパトロール活動がきっかけとなって
 地域の暴走族が減少したという報告もあるそうで、
 一つのゲームがこれほどまでに
 社会に良い影響を与えられるということに、
 深い感銘を受けずにはいられません。


コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です