監視カメラ哀歌! まさかそんな……


<悲しきドライブレコーダー>


うちの夫は、車の前身をぶつけられた上に、修理代を自分で払いました。それに懲りたのか、前面をドライブレコーダーで録画しています。監視カメラさえあれば、失敗しないでしょうね。
そこで思い出したのが、母方の実家の食道屋でした。

<のんびり:伊勢の食道屋>


今は火事でなくなりましたが、うちの食道屋は勝手口にはカギがかかっておらず、裏口から住人のいる二階の部屋まで誰でも自由に入ることが出来ました。わたしのいとこたちは、友だちを連れてよく勝手口から部屋に出入りし、アニメ「勇者ライディーン」のおもちゃで遊んだり、お客さん用の特別室まで駆け込んで、楽しく過していたようです。
そのために、住人の部屋は、何がどこにあるのかサッパリわからない、という状況でした。

<田舎は信じられるのか>


だいじなものがどうなっていたのか、わたしには判りません。もちろん、時は昭和50年代、監視カメラなんてものはありません。銀行の通帳とか、印鑑とか、しまってある場所なんて知りませんが、部屋の壁際にデンとあった伊万里のツボが、いつの間にかなくなっているのを見て仰天しました。
部屋の責任者だった叔父に言わせると、
「たしかにあったはずなんだがなあ。なくなっちゃったなあ」
……なんのこっちゃ。

<その後の食道屋>


商売人にしては、人を疑うことを知らず、商売も下手くそだった叔父は、後に病死しました。しかもこの食道屋は焼失するまで、勝手口にカギがなかったのです。
 叔父はあまり理解できないタイプの人だなあ、悪い人じゃないんだがという思いに駆られます。


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