夫、62歳


【インフラSEとして】


 この30年間、夫はジェネラリストのインフラSEとして、仕事を続けてきていましたが、体力の限界を感じて今年(62歳)4月いっぱいで仕事を辞め、定年するつもりだと打ち明けてくれました。
 インフラSEとして専門的な知識を、広く深く知っている彼。最近の細分化された技術者に関して、不満があるようです。

【音楽との意外な接点】


 30年前は、インフラSEは、サーバーもなんでもとにかく、ありとあらゆることをさせられていました。今はみんな、サーバーSEだとか専門化されすぎて、全体を見まわすことが出来ず、システム構築するのも四苦八苦。夫がいなければ、専門外のことはサッパリわからないので、仕事にならないのです。
 その様相は、クラシック業界でも同じ。得意分野は当然ありますが、昔は全体が最低限、出来て当たり前だった。
 しかし今では、得意分野「のみ」が評価される。
 そのため、「ドイツ歌曲」は出来ても、「イタリア歌曲」は出来ないってことになる。

【器用貧乏】


 夫はいろいろ出来すぎて、「何が得意で、なにをウリにするか」が明確ではないのが悩みの種。
 自分では、「器用貧乏」って言ってるけど、ぜんぜん違う部署にアドバイスしたり助力したりして、技術者としてニッチなことをやっているようです。しかしたぶん、それに疲れたんだろうな。
 62歳で定年か……。定年したら、夫とゲームしたり旅行したり出来るかな。
 義母の食事をどうするか。
 一人置いて大丈夫かな、と不安ですが、夫の老後が迫っていることを、今さら感じる昨今です。


コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です